4.政府活動報告のポイント 今回の報告のうち、2013年の政策(経済関連)の主要なポイントは以下のとおりである。 (1)構成の変化 習近平指導部は発足以来会議の簡素化を図っており、今回の報告は記述が簡素化され、構成がかなり簡略になった。 具体的には、主要政策項目が9から4に減らされ、民生の保障・改善、科学技術・教育、文化が統合された。また、改革と開放も1つになった。 政策の優先順位としては、2012年の首位であった「経済の平穏で比較的速い発展促進」がなくなり、第4位の「経済発展方式の転換加速」が首位となり、併せて「経済の持続的で健全な発展の促進」が重視されることになった。経済成長が高成長から中成長に向かうなかで、経済発展方式の転換加速が重視されることになったのである。また、インフレの一応の沈静化により、「物価総水準の基本的安定の維持」は項目として消滅した。 (2)国内の抱える問題 以下……
田中 修