解放日報2013年6月20日は、国家発展・改革委員会マクロ経済研究所の王一鳴筆頭副院長のロングインタビューを掲載している。このインタビューは、中国経済の構造問題及びその解決策について論点が網羅されているので、その概要を紹介したい。
1.中国経済のグレードアップ版を実現するカギは、改革ボーナスの配当に依拠しなければならないということである
2006年、世界銀行が提起した「中等所得の罠」という概念は、1つの経済体が中等所得から高所得へと邁進するプロセスにおいて、これまでの低所得から中等所得へ発展するモデルを繰り返すことができず、そこから抜け出すことも難しく、容易に経済成長の停滞・低迷が出現し、1人当たり国民所得が高所得のハードルを突破し難くなることを指す。
第2次世界大戦後、それほど多くないいくつかの国家・地域だけが「中等所得の罠」を乗り越えることに成功したものの、大部分の国家は長期にわたり中等所得の段……
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田中 修