1.はじめに
近年の中国は、微小粒子状物質(PM2.5)による大気汚染[1]をはじめとする公害のみならず、水や土壌を汚染する事故[2]が多発し、環境汚染が深刻化の一途をたどっている。現在、あらゆる方面から環境保護政策が講じられているが、法律の分野では、環境汚染行為に対する規制を強化する法改正が進められつつある。
2.環境保護法の改正
中国における環境保護の基本法令は、1989年12月26日に公布・施行された環境保護法である。同法に関しては、1995年~2011年の期間、全国人民代表大会に対し計75の改正案が上程されたが、種々の理由により審議が行われることはなかった。2012年8月27日にようやく同法改正にかかる初めての審議がなされたものの、各方面から寄せられた意見の乖離があまりに大きく、その可決には到らなかった。
次にその審議がなされたのは、2013年6月26日の第12期全国人民代表大会常務委員会第3回会議であった。初回の審議では……
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劉新宇