中国で、「あなた何人(なにじん)?」と聞くと、住む地域によって、それぞれ「北京人、上海人、湖南人、大連人」などと答えてくれます。
中国は56もの民族を有する多民族国家です。多数民族たる漢族以外に、55にも上る少数民族がいます。国籍が中華人民共和国という意味では、漢族も少数民族も同じく「中国人」ということになります。
筆者は、チベット以外にも、中国各地の少数民族居住地域を訪れました。各地で、「あなた何人?」という質問を投げると、「北京人、上海人、湖南人、大連人」というように住む地域を答える人の多くは漢族でした。逆に、少数民族はあくまで、自分たちのルーツにこだわりがあるように感じました。それは、北京政府に融和的な南方の少数民族(土族、土家族、納西族等)よりも、チベット、ウイグル、モンゴルなどの人々の方がより強いように感じました。
漢族の回答方法からすれば、「チベット人」と言えば、チベットに……
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奥北 秀嗣