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高山病に苦しみながら、筆者はダライ・ラマの離宮/ノルブリンカ（世界遺産）、河口慧海も修業したセラ寺、ジョカン（大昭寺/世界遺産）、パルコ（チベット人ガイドは「パルコ」と呼称、八角街）と回りました。ポタラ宮に入ることのできる時間は16時と指定されていたため、そこから逆算をしての観光となりました。チベット人ガイドによると、同じような標高でも、緑が少ないチベットの方が、雲南省シャングリラよりも高山病は悪化しやすいとのことでした。 ホテル近くにあったノルブリンカは階段もなく、歩くのに比較的楽であったものの、河口慧海が修行していたという、山に張り付くように建つセラ寺は、坂道や階段を登る必要があり、遥か遠くに霞んで見えるようでした。セラ寺は学問寺であるためか、子供たちが多く参拝していました。子供たちの鼻には、魔よけのためにバター油の燃えかすが黒く塗りつけられていました。

道々、チベッ……

奥北　秀嗣