本日はカンボジア税制の特徴の一つである、クレジット・インボイス方式(省略してインボイス方式)とそのコンプライアンスリスクについて説明していきます。
インボイス方式とは、付加価値税(VAT : Value Added Tax)の計算方式の一つで、VATの計算時に売上に課税されたVATから仕入に課税されたVATを取引単位で控除する方式のことです。インボイス方式は、取引単位で課税を行うため、流通の特定段階での免税が可能であること、会計年度より短い期間で申告期間を設定できることなどが他の制度よりも優れているとされています。
カンボジアには月次税務申告という制度があり、他の税金とともにVATの申告も月次ベースで行われます。このVATの計算に使用されるのは、上記の通り売上と仕入のインボイスであり、月次税務申告時にインボイスのコピーも申告書に添付して提出する必要があります。
カンボジアの税法やその他法令では、帳簿……
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