1997年2月19日、鄧小平が92歳で死去してから早17年が経とうとしています。八十後と呼ばれる三十代を含む3億人近くの中国人が、革命と貧困を知らず、日本での戦後生まれの戦争を知らない世代と同様、高度経済成長を謳歌している現在の中国。鄧小平が中国の最高指導者の座に就いた1978年12月当時、中国人も、世界の誰もが想像すらしていなかった世界が、今我々の眼前に広がっています。 主な数字で1978年と2013年を比較してみましょう。
1978年 2013年 GDP 3,645億元 56兆8,845億元(156倍) 貿易額 206億ドル 4兆1,600億ドル(202倍) 粗鋼生産 3,178トン 7億5,200トン(24倍) 車生産台数 18万台 2,211万台(123倍) 外貨準備高 40億ドル 3兆8,200ドル(955倍) 農民現金収入 40ドル 1,483ドル(370倍) 米国留学生数 50名 20万人 (4,000倍)これらはごく一部の経……
松本 健三