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はじめに 5月6日、人民銀行は1－3月期の貨幣政策執行報告を発表した。貨幣政策委員会例会の公表文が当面の金融政策を余り具体的に示さなかったため、この報告が当面の金融政策を知る重要な手掛かりとなる。本稿ではそのポイントを紹介する。 １．マクロ経済の展望 1.1概況 現在、中国経済は成長率のギアチェンジと発展方式転換の段階にあり、構造調整の陣痛があるのみならず、調整と改革により奮い立たされた活力も徐々に現れている 。 成長の潜在能力・動力等各方面の要因を総合して見ると、将来一時期中国経済は平穏な運営を維持することが期待される。 ファンダメンタルズから見ると、中国経済は容量がかなり大きく、新しいタイプの工業化・情報化・都市化・農業の現代化を協同で推進することによる挽回の余地が大きく、市場の空間は広大である。都市と地方の間、地域間にはなおかなり大きな格差があり、産業構造はなお不合理であるが、都市・……

田中　修