ベトナムの鉄鋼生産能力はここ数年急成長を遂げ、2005年約300万トンから2008年には800万トンを超えた。これまでは国営企業が市場を支配してきたが、ここ数年新たな非公開企業や外資系企業が参入してきている。政府は2007年から2025年の鉄鋼産業発展計画で、2025年までに100億~120億米ドルの投資を行い、国内需要だけでなく余剰生産分を輸出へ回す予定である。
ベトナム鉄鋼業界は、これまで最大手ベトナム国営企業のひとつであるベトナム・スティール・コーポレーションによって支配されてきた。ここ数年新たな非公開企業や外資系企業が、この魅力ある市場に参入してきているが、依然ベトナム・スティール・コーポレーションがリーダー的役割を果たしている。その他主な企業としては、ポミナ・スティール(Pomina Steel)、タイグエン・アイアン・アンド・スティール(Thai Nguyen Iron and Steel)、ヴィナ・キョーエイ・スティール(Vina Kyoei Stee……
森辺 一樹