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はじめに 全人代財政経済委員会は6月24日、「金融監督管理を強化し、金融リスクを防止する活動情況に関する調査研究報告」を公表した。本稿では、その概要を紹介する。

現在、わが国の金融運営は全体として平穏であり、金融リスクは総体としてコントロール可能である。これと同時に、現在の国際経済環境に不確定要因がかなり多く、国内経済の下振れ圧がかなり大きく、金融業の総合経営・業務のイノベーションが加速している等の多重的な要因の影響を受けて、実体経済のリスクと金融リスクが相互に交錯し、金融リスクの複雑性・隠蔽性・伝染性がある程度上昇し、一部分野の金融リスクはある程度際立っている。 １．金融構造が不合理で、信用リスクが銀行システムに過度に集積しているわが国の金融構造においては、銀行業が絶対的な主導的地位にある。今年3月末、銀行の資産総額は159.5兆元であり、全金融業の90％以上を占めている。銀行貸出の……

田中　修