はじめに
習近平総書記は6月30日、党中央政治局会議を開催し、財政・税制、戸籍制度、紀律検査体制の改革案を決定した。本稿では、このうち財政・税制と戸籍制度改革の部分を紹介する。 1.財政・税制改革を深化させる総体方案
財政は国家ガバナンスの基礎・重要な支柱であり、財政・税制は国家を治め安定させる際に、常に基礎的・制度的・保障的役割を発揮している。わが党は、財政政策と財政・税制改革を歴代高度に重視し、中国の特色ある社会主義の発展の要求に適応する財政制度を確立する面において、たゆまず模索を進めてきた。新たな財政・税制改革は、国家のガバナンスシステムとガバナンス能力の現代化に関わる深刻な変革であり、全局に立脚し長期に着眼した制度のイノベーションである。 財政・税制改革を深化させる目標は、統一され完全で、オープン・透明で、運営効率が高く、資源配分の効率化・市場の統一の擁護・社会公……
田中 修