7月2日付け北京商報に珍しい記事が載りました。 “政策性銀行の国家開発銀行が7月1日に入札を行った10年物債券は応札倍率が1.01倍と異例の低調な結果となり、応札額が募集額を下回る「札割れ」の事態は回避したが市場にとって長期債券の魅力が薄らいでいることが示された。”というものです。 中国の政府系金融債で応札倍率が札割れ寸前まで低下するのは極めて異例。アナリストは、直近の製造業購買担当者指数(PMI)が経済の好転を示す数字となったことで、同債券の引き受け手となる金融機関にリスク選好のムードが高まったことや、7月1日から預貸率が調整され、銀行が長期債券よりも貸出に資金を振り向けようとしていることが背景と分析しています。
日本ではあまり知られていませんが、この国家開発銀行が債権発行で集めた資金はどこに投資されているのでしょうか? 今回はこの裏話を深読みしたいと思います。 これまで表に出てこ……
松本 健三