2015年の新年です。今年は春節が2月19日と例年より遅いので、日本企業の駐在員は元旦と春節の2回帰国される方も多いと思いますが、一度は中国の正月を経験していただくと、より理解が深まります。テレビや新聞情報ではなく、リアルな体験をすることがビジネスのみならず、外国理解の要諦ですね。 さて、年の初めに当たり、今年の中国経済を深読み(予測)したいと思います。
昨年の中国経済は高度成長から安定成長への軟着陸を目指した1年でした。大きく成り過ぎた経済規模は国内のみならず、世界経済にとっても与える影響が甚大です。14年の中国GDP額は日本の2倍、貿易額は4倍、新車販売台数も4倍、粗鋼生産にいたっては実に8倍となり、過剰生産が世界にデフレを撒き散らす元凶と言われ、経済構造改革が待った無しの急務となっています。 中国では例年12月初旬に北京で「中央経済工作会議」が開催されます。中国共産党と政府の首脳や経済閣僚……
松本 健三