はじめに 李克強総理は8月19日、国務院常務会議を開催し、現代流通業発展のための法治化されたビジネス環境の建設手配と、小型・零細企業に対する税制優遇の一層の強化を決定した[1]。これも景気テコ入れの一環である。本稿では、会議の概要と、8月21日に行われた財政部税政司長の解説を紹介する。
1.国務院常務会議(8月19日) (1)現代流通業の発展 現代流通業という国民経済の大産業の強化は、生産・消費とよりうまくリンクすることにより、構造の最適化と発展方式の転換を促進することができる。 ①全国統一の大市場建設を阻む各種障害を断固として除去しなければならない行政権力による規制の濫用あるいは公平な競争の排除を禁止し、市場における優位な地位を利用した不合理な手数料の徴収あるいは不合理な取引条件の設定を禁止して、社会の流通総コストを引き下げなければならない。
ビジネス物流等の分野への外資参入規制……
田中 修