■ 営業税の増値税一本化改革実施に至るまでの経緯
1994年、中国において営業税と増値税が並存する流通税の税制構造が確立された。営業税は、主に中国国内で課税役務の提供、無形資産の譲渡又は不動産販売を行う組織と個人を対象とし、その売上に対して税金が課される税目である。一方、増値税は主に中国国内で物品の販売又は加工、修理整備役務の提供、貨物の輸入を行う組織と個人を対象とし、付加価値部分に対して税金が課される税目である。営業税と増値税の違いについて、下表で比較する。
内容 営業税 増値税 課税の原理 内税である。毎回取引するたびに通常、売上(全額)で営業税を計算し、二重課税問題が基本的に存在する 外税である。毎回の取引ごとに理論上、付加価値部分で増値税を計算し(計算が複雑である)、二重課税問題は基本的に解消される 課税ベース 売上 理論上の付加価値金額 課税額 売上×税……邱奇峰