1.加工貿易に関する現状
加工貿易に関する政策は、経済環境・徴税状況などによって変更されるため、過去に、規制強化と緩和が繰り返された経緯があります。 今回は、最近の加工貿易に関する政策のポイントを解説します。
1.加工貿易の一般事項
(1) 加工貿易許可・手冊取得
加工貿易については、従来、商務主管部門の契約許可と税関の実務許可が重複する状況でしたが、2014年と2016年の規制緩和によって、手続が整理されました。 具体的には、2014年の規制緩和(税関総署令2014年第219号・税関総署公告2014年第21号・税関総署令2014年第218号)により、「手冊発行、外注加工、深加工結転、原材料結転、核銷」については、税関の許可審査を不要とし、備案制度に変更。 その後、2016年の「税関総署公告2016年第45号」により、加工貿易に関する商務主管部門の許可審査が廃止されました(禁止類・制限類を除く)。 この……
水野 真澄