(共同執筆者:Mizuno Consulting Vietnam Co., Ltd.執行役員 安藤崇)
1970年代の改革開放路線開始以降、中国の外資誘致は輸出奨励から開始されましたが、経済発展・外資誘致の成熟に伴い、国内市場重視に推移し、輸出産業が必ずしも奨励されなくなりました。それと歩調を合わせるように、加工貿易に対する規制も、徐々に実施されています。 加工貿易に対する規制強化は、加工貿易の制限品目・禁止品目の拡大、来料加工の制限という形で表れており、加工貿易が規制・禁止される品目が徐々に増えています。 更に、中国の人件費の上昇、加工貿易許可取得に当たっての一定水準の付加価値要求などが行われる事が有り、物価上昇を販売価格に転嫁しにくい加工貿易形態が難しくなってきている業種が増えています。これが、中国プラスワンの動きに繋がっています。 では、この様な流れの中で、中国とベトナムに拠点を持った企業が、双方の拠点を活用……
水野 真澄