-企業の貿易競争力を向上させ、税関業務コンプライアンス体系を整備させる特殊な神器-
2005年にAEO制度が誕生して以来、既に13年目になろうとしているが、これが2014年より正式に中国税関の法制化の軌道に導入された時間は僅か数年にすぎない。実務において、なお多くの外商投資企業が中国税関AEO制度への理解が足りず、ないし誤解があるため、AEO認証企業の資質を申請すべきか否かの問題において常に態度を決めかねている。本稿は、最近の実務において関心を集める問題を考慮しつつ、中国税関AEO認証制度とその申請手続、重要な認証基準などにつき、その概要を簡潔に紹介しようとするものであるが、多くの外商投資企業の理解に資することができれば幸いである。
Ⅰ.典型事例
A社とB社は、いずれも中国自動車部品業界の大手外商投資メーカー企業であるが、2014年下半期、中国税関が新たな企業信用管理弁法を施行してAEO認証制度……
劉新宇