今回は最近いちばん書きたいことを書きます。私のここ数年の持論であり、日本本社と現地法人の課題を同時に解決して成長するための秘策だと思っています。
●『国際経営時代の経営力』
このところ、「ウチの業界はすでに技術や品質で中国に追い抜かれた」とか「創造力や生産性に欠ける中小企業などもう不要だ」と言った論調を見かけるようになりました。
小さい企業を大きく育ててきた名経営者たちは、「本当は、大手と競争して中小企業が負けるはずがない」と喝破しますが、大手が頭を下げて頼みにくるような仕事をやるという自負と覚悟のある中小経営者は、確かに少なくなってしまったように感じます。
大手企業の内側から聞こえてくるのは、「ウチは社内ばかり見て、そつなく仕事をするヤツが出世する会社になってしまった。激動する外の世界への危機感などなく、このままでは非常にマズい」といった中堅の声です。
……小島 庄司