今回は「在庫トランザクション」「売上計上処理」そして「仕入先支払処理」のプロセスで、データ監査を利用していくポイントについてお伝えして行こうと思います。1つ1つの説明をする前に、これら3つと前回の「各種マスタ設定」の関係を図にまとめておきます。
【図1】
1. 在庫トランザクションの正確性をチェックする
1-1. EDIにより受注データをERPシステムや在庫管理システムに取込む場合販売を受注した製品のマスタ情報(製品基礎情報や単価等)の設定が不十分なケースでは、受注データを取り込む際にシステムからエラーリストが出力されるか、或は、警告メッセージが表示される事になります。例えば、新製品の登録自体がされていない場合や、受注した時点で仕入単価が未定の場合など想定されます。データ監査では、マスタデータ情報が在庫トランザクションで正しく使用されているか突合せて行きますが、更に、在庫ト……
川島 肇