1. 中国におけるPE認定
■ 中国におけるPE認定・課税の特徴PE(Permanent Establishment:恒久的施設)は、外国企業の事業拠点であり、この有無が、外国企業の中国における企業所得税課税に対して影響を与えます。中国におけるPE認定・課税の特徴は、以下の通りです。
(1) PE課税の厳しさ意外と思う方があるでしょうが、中国は、PE課税に対しては、それほど熱心ではなく、課税強化の動きが有ったのは(比較的熱心に、PE課税が行われたの は)、2000年代中盤~2010年代中盤の間です。また、実際に行われているPE認定も、以下2で紹介する2種類のみで、外国企業の中国源泉所得課税に対して、甚大な影響を与えるものではありません。2.で紹介する代理人PEも、現時点で、認定されたケースを、筆者は聞いていません。
(2) PE課税の特徴中国におけるPE課税の特徴は、国家税務総局が方針を決め、全国の地方税務機関が、一斉に同じ動きを……
水野 真澄