「借り換え」方式をもって満期となった債務を弁済することは、企業融資業務においてよく見られる債務再編の手段である。「『中華人民共和国民法典』の担保制度の適用に関する最高人民法院による解釈」(以下、「担保制度解釈」という)第16条は、これまでの司法実践経験を踏まえ、借り換えにおける担保ルールを整備し、且つ各当事者の利益の均衡を取るために特別な規則を設けた。同条第1項では、新規借入保証人と既存の借入保証人の担保責任を明確にしており、第2項では、借り換えに担保物権が存在する状況下で、各債権者がその担保物件に対して享受する優先順位を規制している。本文では、「担保制度の解釈」第16条の法的解釈から、司法実践を踏まえ、借り換え担保の設定時に留意すべき事項を分析し、整理する。
一、法律規定及び変革
「担保制度解釈」第16条には、次の4つの層からなる意味がある (表1)。
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