【部門・領域別】不正はここで起きる【保全部門】リスクポイント編
今回から保全の話をします。保全の仕事内容や組織内の位置付けは業種・会社によって異なるでしょうけど、大まかに「設備のメンテナンスをする部門」と定義して進めますね。不正の起こりやすいポイントは割とはっきりしているのですが、対策は意外に難しい部門です。
■ 復旧を焦る気持ちが不正の下地
保全に関して悩ましいのは、相見積や並行購買が難しいことです。担当者もそれを知っていて業者とズブズブになりがちです。パッと業者を入れ替えられないのが、調達と違う難しさです。
保全が表に出てくるのは、「設備に不具合がある」「機械が壊れた」「ラインが止まった」という場面です。特にラインが止まったなどといえば、経営側にとっては早期復旧が至上命題になります。どの会社でも大きな設備の納入業者はだいたい決まっていますから、……
小島 庄司