【部門・領域別】不正はここで起きる【経理部門】対策編
本来なら会社のブレーキ役にならなきゃいけない経理が不正に手を染めると、事業全体、ひいては日本本社を揺るがす事態になることもあります。
■ 全てを委ねることが不正を誘発する
数年前、大連の日系ハウスメーカー関連会社で巨額不正がありました。財務担当者と中国側の役員クラス、銀行担当者が結託していたと報道されましたが、そういうことになると、200億円を超える金額を日本側が知らないところで動かせてしまいます。200万円じゃないですよ、200億円の横領です。
経理はそういうことができてしまう部署ですから、信頼するべき金庫番といえども、裏切られたらどうなるかということは、きっちり考えておく必要があります。
中小企業の場合、「一人に全部を預ける」のはお勧めしません。例えば、印鑑は外部の会計会社に預けて、使うときは……
小島 庄司