2022年3月1日、「『中華人民共和国民法典』総則編適用の若干事項に関する最高人民法院による解釈」(法釈〔2022〕6 号、以下「解釈」という)が施行された。「解釈」は計39条から成るが、本稿では、事業者の視点に立ち、その中から普遍的に適用できる条項または商事分野と密接に関連する条項を選び取り、文意と法の原理から分析を行い、かつ関連する実践を踏まえた更なる解説を行うことで、企業が「解釈」を正しく理解し適用し、日常の経営上のリスクを効果的に回避し、法に依拠して自身の権益を守るうえでの一助となるよう願いたい。
一、一般規定
この部分は計3つの条文から成り、主に「民法典」総則編の適用、習慣、民事上の権利濫用について詳細化している。
「解釈」 条文
解説
第一条 民法典第二編乃至第七編までに民事関係について定めがある場合、人民法院は、当該定めを直接適用する。民法典……
丁志龍