2023年1月13日、国家知的財産権局が「中華人民共和国商標法改正案(意見募集案)」(以下「『改正案』」という)を公布し、「改正案」についてパブリックコメントを募集していた(現在、公募は、終了している)。
全体として、今回の「改正案」では、これまでの改正を上回る大幅な調整が行われており、商標のストック行為のような使用を目的としない商標の登録出願など、実務上の問題点を踏まえた見直しを行っている。主な改正内容については、すでに第807期の「里兆ニュースレター」で簡潔に紹介しているが、本稿では、今回の「改正案」の改正ポイントを踏まえ、企業における商標管理の観点から、押さえておくべきポイントについて解説したい。
なお、立法プロセスに基づくと、「商標法」の改正は、通常、複数回にわたる意見募集、審議、議決等のプロセスを経なければならないことになっている。現時点では、「改正案」はあくまでも初回の……
沙晋奕