概要:
2022年12月30日、中国人民代表大会ポータルサイトを通じて、「会社法(改正草案第二回審議案)」(以下「第二回案」という)を公布した。「会社法(改正草案)」(以下「第一回案」という)と比べると、第二回案は、会社の組織機構、董事・監事・高級管理職の責任など、改正内容は多岐にわたる。本稿では、今般の改正点と合わせて、外商投資企業(日系企業を含む)として重点的に注意すべき点を解説する。紙面に限りがあるため、本稿では「有限責任公司」のみに焦点をあてて考察する。
本文:
着目点一:会社の組織構造の最適化と調整
1.普通董事も法定代表者になれる
現行「会社法」では、法定代表者になれる者は、「董事長、執行董事又は総経理」としていたが、第一回案では、「董事長、執行董事又は総経理が務める。本法に従い、董事会非設置会社の場合、董事又は総経理が務める」へと……
沈偉良