■ 「現地化はすべてダメ」ではない
どうやら私は世間から強硬な現地化反対論者と思われているようで、お会いする方から「コストを考えたら現地化せなあかんのよ、小島さんは嫌いだろうけどさ」なんて言われることもあります。ここではっきり強調しておきたいのですが、私はすべての現地化に反対なわけではありません。
私も現地化しなきゃいけない領域はあると思っています。調達や営業は業績に直結しますし、現地の市場を理解するには現地の人の視点が不可欠です。
ただ、その場合も現地化した未来と現地化しない未来を比較して、メリットとデメリットを検討し、リスクを減らすために何をしたらいいのかを議論しておく必要があります。それなしに、「いまうまくいっていないから現地化して誰かに渡そう」というのは、経営としてあまりにも安易ではないでしょうか。
経営はギャンブルではありません。経営者はイチかバチかと……
小島 庄司