■ 「この指とまれ」方式とは
多様性の時代、中小企業が強い組織を作るためには、採用の段階で自分たちの個性をはっきりと打ち出し、来たい人にだけ来てもらうしかないという話をしていました。
このアプローチを私は「この指とまれ」方式と呼んでいます。前回述べた通り、DACの採用はこの方式で行っています。
「この指」とは、自分たちのチームが大切にしているもの。これからどんなことをしたいと思っているか、どこへ向かっていくのか、なぜ自分たちがそれをやるべきか、といったことです。
私たちの会社では、これを大切にできるかどうかが、チームに居続ける唯一の判断基準になります。私は昨年、2人の社員を船から下ろしました。2人とも能力が高く、自立して仕事ができる若者でした。パフォーマンス面では、正直、痛手です。
しかし、チームが目指すものに一致しない言動が目立つようになり、こちらから去って……
小島 庄司