■ 人は本当に足りないのか
中小企業が強い組織を作るには、会社のコアに共感できる人だけを集めなければならないという話をしてきました。
日本は人口減で採用が難しくなっています。中国では設立第一世代が定年に差し掛かっています。急いで「1×10=10」以上の力を出せる組織に組み替えないと、会社が回らなくなります。
ただ、いま採用難を嘆いている多くの日本企業で、本当に「人数が足りていない」ところは実は少ないと私は踏んでいます。
現場スタッフに支えられている業界はともかく、一定規模以上の会社で「人が足りない」のは、そこら中に無駄を溜め込んできたことも大きいんじゃないかと。
必要以上に細分化した手続き、経路依存の仕事、参加者の大多数が発言しない会議などが無数にある。過去に人が増えた際、本質から外れた仕事が大量に生まれ、現在もそれを維持するために無駄に人を雇っているよう……
小島 庄司