中国の「工会法」は「労働組合は憲法を順守、維持し、憲法をその活動の準則とし、又経済建設を中心として、社会主義の堅持、人民民主専制の堅持、中国共産党の指導の堅持、マルクス、レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論を堅持することにより、改革開放を堅持し、労働組合規則に基づいて、独立的かつ自主的な活動を行う」と規定しているが、この幾つかの「堅持」について、「中国工会章程(修正案)」は、「中国における労働組合は、中国共産党が指導する、労働者が自らの意思で集まった労働者階級の集団組織である。又、中国共産党と労働者大衆を結ぶ橋であり紐帯であり、国家政権の重要な社会的支柱であり、会員と労働者の利益を代表するものである」と、まずは冒頭一番に中国共産党の指導を規定している。
高度に集中統一された政治管理制度を採用している中国において、政府は労働者の管理に対しても、「上から下へ」というトップダウンの管……
立花 聡